2009-04-01から1ヶ月間の記事一覧

「マンガ学」について・メモ

マンガについてのガクモン、ということですが、マンガ「を」ガクモンするのか、マンガ「で」ガクモンするのか、というあたりも、実は両方あります。 文化としてマンガを考える、それは広義の文化学でしょう。表象文化論とか、カルチュラル・スタディーズとか…

片岡義男『十セントの意識革命』

僕が知っている日本は、戦後からだ。しかし、社会的なつながりを多少とも持った上での体験は、高度成長の急坂の途中あたりからだ。戦前や大正、そしてそれ以前について、僕はほとんど何も知らない。 なにげに片岡義男がすごいことになってる、ってのは以前か…

谷川雁 「びろう樹の下の死時計」

はじめ私は道ばたの草むらにつないである牛の傍をすりぬけたとき、その牛がまじまじと私をみつめるのに閉口した。「内地」ならば、ふてくされて知らぬ顔の半兵衛をきめこむのを得意としているこの獣がゆっくりとみつめる大きな眼には、なにかお互いの寂寥感を…